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社会と健康研究センター

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胃がん

「有効性評価に基づく胃がん検診ガイドライン」2014年度版

胃X線検査:推奨グレードB

死亡率減少効果を示す相応な証拠があることから、対策型検診および任意型検診における胃がん検診として胃X線検査を推奨します。近年、高濃度バリウムの普及後、誤嚥の報告が増加しています。不利益について適切な説明が必要です。

胃内視鏡検査:推奨グレードB

死亡率減少効果を示す相応な証拠があることから、対策型検診および任意型検診における胃がん検診として胃内視鏡検査を推奨します。不利益については偽陽性、過剰診断のほか、前処置の咽頭麻酔によるショックや穿孔・出血などの偶発症があります。対策型検診・任意型検診としての実施を推奨します。検診対象は50歳以上が望ましく、検診間隔は2~3年とすることが可能です。ただし、重篤な偶発症に迅速かつ適切に対応できる体制が整備できないうちは実施すべきではありません。さらに、精度管理体制の整備とともに、不利益について適切な説明が必要です。
韓国の症例対照研究がGastroenterologyに公表されました(Jun JK, Choi KS, et al. Effectiveness of the Korean National Cancer Screening Program in Reducing Gastric Cancer Mortality. Gastroenterology. 2017; 152(6):1319-1328.e7.)。本論文では、未受診者に比べ、胃内視鏡検診受診により、胃がん死亡率が47%減少したことが報告されました。 「有効性評価に基づく胃がん検診ガイドライン」2014年度版では、中間報告である韓国内の報告書を引用しましたが、最終結果として発表された本論文でも、同様に胃内視鏡検診による胃がん死亡率減少効果を認めたことから、胃内視鏡検診を【推奨グレードB】として、引き続き推奨します。

ペプシノゲン法、ヘリコバクターピロリ抗体:推奨グレードI

ペプシノゲン法、ヘリコバクターピロリ抗体あるいはその併用法は死亡率減少効果の有無を判断する証拠が不十分であるため、対策型検診として実施することは勧められません。任意型検診として実施する場合には、効果が不明であることについて適切に説明する必要があります。

 

有効性評価に基づく胃がん検診ガイドライン(2014年度版)がPDF形式でダウンロードできます。

報告
形式
題名 概要
完全版 有効性評価に基づく胃がん検診ガイドライン2014年度版(PDF:1.6MB) 科学的根拠に基づき、胃がん検診の推奨を提示している。
エビデンスレポート 胃がん検診エビデンスレポート2014年度版(PDF:7.1MB) 胃がん検診ガイドラインの根拠となった研究についてシステマティックレビューの結果をまとめている。
英文版 Update version of the Japanese Guidelines for Gastric Cancer Screening. Jpn J Clin Oncol. 2018;48(7):673-683. ガイドラインの概要を英語で解説している。
英語
論文

Prediction of gastric cancer development by serum pepsinogen test and Helicobacter pylori seropositivity in Eastern Asians: a systematic review and meta-analysis. PLoS One. 2014 Oct 14;9(10):e109783.

ヘリコバクターピロリ抗体、ぺプシノゲン法における胃がん発症リスクのメタアナリシスの結果をまとめている。

 

「有効性評価に基づく胃がん検診ガイドライン」2005年度版

胃X線検査:推奨グレードB

死亡率減少効果を示す相応な証拠があることから、対策型検診および任意型検診における胃がん検診として胃X線検査を推奨します。ただし、間接撮影と直接撮影では不利益の大きさ(直接撮影の方が放射線被曝線量が多い)が異なるので、事前に不利益に関する十分な説明が必要です。

胃内視鏡検査、ペプシノゲン法、ヘリコバクターピロリ抗体:推奨グレードI

胃内視鏡検査、ペプシノゲン法、ヘリコバクターピロリ抗体は死亡率減少効果の有無を判断する証拠が不十分であるため、対策型検診として実施することは勧められません。任意型検診として実施する場合には、効果が不明であることについて適切に説明する必要があります。

訂正
 有効性評価に基づく胃がん検診ガイドライン(2006年3月31日)15ページの放射線被ばくに関する記載に誤りがありましたので、以下の通り修正します。

訂正
 丸山らの検討では胃X線検査撮影の実効線量は男性3mGy、女性3.2 mGyであった41)。X線透視の実効性量は、男性3.1mGy、女性2.3 mGyであった。間接撮影による実効線量は男性591Sv、女性608Svと報告している42)

文献
41)丸山隆司,岩井一男,西沢かな枝,野田豊,隈元芳一.X線診断による臓器・組織線量,実効線量および集団実効線量.RADIOISOTOPES. 1996;45(12):761-73.
42)丸山隆司,岩井一男.胃がん集団検診における臓器被ばく線量と実効線量.厚生省がん研究助成金による諸臓器がんの集団検診の間に存する共通の問題点に関する研究 平成5年度研究報告(主任研究者 久道茂).1994.3.;74-80.

 

有効性評価に基づく胃がん検診ガイドライン(2005年度版)がPDF形式でダウンロードできます。

報告
形式
題名 概要
完全版 有効性評価に基づく胃がん検診ガイドライン2005年度版(PDF:1.9MB) ガイドライン作成のため根拠とその過程をすべて記載している。
根拠となった文献の要約も添付資料に提示している。
普及版 有効性評価に基づく胃がん検診ガイドライン. 癌と科学療法:33;1183-1197(2006) 完全版からガイドラインの重要部分を集約・簡略化。