検査の精度
(accuracy)


検査の目的は、病気のある者とない者とを識別することにある。病気のある者を「陽性」、病気のない者を「陰性」と正しく判定する能力が検査の精度である。具体的には感度、特異度などの指標がある。これらはトレード・オフの関係(トレード・オフの項 参照)にあり、個々に議論するべきではなく、併せて議論しなければならない。
感度(sensitivity)
 がん検診の場合にはある検査が、がんのある者を「陽性」と正しく判定する割合。下表の中、a/(a+b)の値である。感度が高いことは、検査法の見落としの少ない検査法であることを意味する。
特異度(specificity)
 ある検査が、がんのない者を「陰性」と正しく判定する場合。下表の中、d/(c+d)の値である。特異度が高いことは、偽陽性が少ないことを意味し、有病率が低い疾患であるがんを対象とした検診の場合では、最も重要な指標である。
偽陰性(false negative:FN)
 がんがあるにもかかわらず、検査で「陰性」と判定されるもの。下記の表のbに該当する。見逃し例(interval case)ともいう。偽陰性率は、(1−感度)として計算される。
偽陽性(false positive:FP)
 がんがないにもかかわらず、検査で「陽性」と判定されるもの。下記の表のcに該当する。偽陽性率は、(1−特異度)として計算される。
陽性反応適中度(positive predictive value:PPV)
 検査で陽性と判定された者における患者の割合である。下表の中、a/(a+c)の値である。感度と特異性は検査法固有の性能によって決まるのに対して、陽性反応適中度は集団における有病率によっても影響を受けるので、評価指標として用いる場合に留意する必要がある。
検査
陽性 陰性
がん ある a b
なし c d


ウィンドウを閉じる