リーフレット作成の経緯
  • 大腸がん検診リーフレットの作成の経緯

    8名の一般の方からなる作成委員が専門家とともにリーフレットを完成させました

     2008年夏、厚生労働省がん研究助成金「がん検診の適切な方法とその評価法の確立に関する研究」班では、「有効性評価に基づくがん検診ガイドライン」を一般の方にわかりやすく説明するためのリーフレットを作成することが決まりました。
     がん検診の受診者は、医学的知識がある方たちばかりではありません。その方たちを対象に、有効な検診を受診する意義を理解していただくため、一般市民の方々にリーフレットの作成に参加していただき、がん検診について知りたいこと、伝えたいことを明らかにしたうえで、科学的な根拠を示していくことになりました。
     “一般の方向けリーフレット作成の主役は、研究班関係者ではなく、参加協力していただく一般市民の方々である”とした画期的な試みです。ちなみに、諸外国では、病気などの診断や治療の科学的な根拠や手順を示す“診療ガイドライン”の作成にも、患者さんや一般の方々が加わっています。

     

    募集から開始まで


    ○アイディアを各自が付箋に書いてまとめていく"発想法"

     9月、「科学的根拠に基づくがん検診推進のページ」のサイトなどを通じて、大腸がん検診をテーマとするリーフレットの作成委員の募集が始まりました。そして、面接で趣旨の説明、意思確認などを行い、40〜60代の男性5名・女性3名が選ばれました。
     第1回の作成委員会は、10月24日。研究の紹介、メンバーの自己紹介などを経て、発想法を実施し、「大腸がん検診を受けるときに知りたいこと」「大腸がん検診を受けるために必要な事項」のテーマで、自由に意見を出し合いました。初めてこの場に集まったメンバーですが、時間が経つにつれ、徐々にリラックスして話し合えるようになっていきました。

     

    募集から開始まで

     第2回から第4回は、「効果的ながん検診」「大腸がん」についての専門家のレクチャーを受けたうえで、大腸がん検診に関する既存のリーフレットの評価を行い、大腸がんの死亡率の減少を大きな目標として、全国共通に配布できるリーフレットを作成する方針を決定しました。大腸がんを専門とする講師の先生に対しても、たくさんの質問が出ました。
     レクチャーや作業を通じて、住民検診の仕組み、大腸がん検診の精度への理解が深まり、リーフレットのイメージ作りが進行。また、作成委員同士がお互いを知るにつれ、議論がどんどん活発になりました。また、作成委員自身が自分なりのアイディアを資料にまとめて持参したり、コンセプトについての提案をしたりしました。

     

    リーフレット作り

     第5回は、リーフレットの骨子作りで、方針を再確認し、それに合ったリーフレットの体裁、文章、図版などを話し合いました。市区町村からの配布を意識し、A4版4ページ、「ですます」調の文章、専門的な図版は入れないといった内容が決まりました。
     第6〜8回は、具体的な内容の検討です。ライターが書いた文章をたたき台として、意見を交換し、だいたいの文章を完成させ、グラフィックデザイナーによるデザイン案も出来上がりました。
     このリーフレットの暫定版を使い、2009年1〜2月に、鳥取県境港市と埼玉県志木市で、市民の方々、保健師や検診にかかわる医師などの医療従事者に評価していただきました。

     リーフレットは概ね好評でしたが、一般の方を意識して作ったリーフレットのはずなのに、「難しい」との意見もいくつかありました。第9回以降、外部評価で出てきた意見を採り入れ、さらに文字を減らすなどの改訂を行いました。第10回では、さらにインターネット等で募集した外部評価委員などの意見も加えて検討し、よりシンプルな文章やデザインに変更しました。この段階になっても、作成委員は「やっぱりこの方が・・・・・・」と何度も修正を重ね、最後には「達成感でいっぱい!」という作成委員の言葉とともに、和やかに会議を締めくくりました。
     2009年2月27日の第11回の作成委員会で最終版が完成。印刷版とともに「科学的根拠に基づくがん検診」ホームページでPDF版が公開されました。

    http://canscreen.ncc.go.jp/ippan/pdf/daichogan_leaf.pdf

    <一般参加の作成委員の感想>

    ○参加の動機は?
    大腸がんを早期発見し、精密検査を受診しない人を減らせるのか、解決方法を見つけたいと思っていました。
    会社とは違う場で、広く社会に開かれた活動に参加して、ボランティア精神を発揮できればと思って応募しました。
    ○作成中は何を考えていましたか?
    集まった様々なメンバーの「がんによる死亡者数を少しでも減らしたい」という気持ちをリーフレットに込めたいと思っていました。
    ○完成したリーフレットをどう思いますか?
    初めての試みなのに、とてもよいものができたと思っています。でも、リーフレット作成には、もっと時間をかけられたらよかったです。
    でも、あとから見ると、いろいろなリーフレットがある中では少しインパクトに欠けたかも・・・・・・。
    大切な人を守るために、「検診を勧める」「プレゼントする」という発想が斬新だったと思います。
    ○今後への課題は?
    コーディネーターがもっと積極的に進めてくれてもよかった。
    一般参加は主催者、スタッフがキーポイントで、視点の異なる意見を、熱意を持って採り入れようとする姿勢がすべてでしょう。

    *複数の方の感想をまとめました。
    *なお、リーフレットの内容は今後も定期的に見直し、修正を要する部分は、更新して利用可能とします。



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